3月も残り数日。どの保育園・幼稚園でも卒園式が終わっているのではないかと思います。
卒園式で付きものなのが「挨拶」。で、この記事は感動させる気の効いた挨拶をするためには?という話です。
卒園式の式次第は各保育園・幼稚園それぞれだと思いますが、保護者会とか父母会とかがある園では、保護者代表として保護者会とか父母会の会長さんが挨拶されるかと思います。実は、私、この2年会長をやっています。で、その経験からちょっと素敵な挨拶のコツを披露しちゃおうと思います。
卒園式の挨拶を頼まれてしまって、大変だな困ったなとお思いの人も多いのでは。私は会長になった時から卒園式の挨拶を心配していました(笑)。ネット上には、型通りの挨拶の例はいっぱい載っています。これまでの出来事を振り返るとか、先生に感謝の言葉を入れるとか・・・それに沿っていろんなことを盛り込んで行ったら、つまらない挨拶しかできないので、ここではばっさり無視します。この記事では、あくまでも型にはまらない、ちょっと感動させる挨拶を目指します。
卒園式の挨拶でめざすところはこの3つです。
1、卒園児にちょっと受ける。
えー!とかくすっ(笑)とか卒園児が部分的にでも共感してくれたら最高です。でも、受けることが目的ではないので、あくまでも「ちょっと」で。
2、卒園児の保護者を感動させる
子どもは笑わせて、最後は親は泣かせたいのです。成長の喜びや良い園や先生に出会えたことを共有できたらいいなと思います。
3、保育園に感謝が伝わる
在園児も含む保護者の代表として卒園児に贈る挨拶なので、この点は優先順位は3番目。卒園児の保護者の代表としてならここの優先順位は上がるでしょう。
では、どんな挨拶がいいのか?まずはNGから。
卒園式の挨拶で行ってはいけない言葉
1、出来ないことを言う
嘘を言う挨拶なんてないと思う人も多いでしょうが・・・卒園式の定番挨拶に「園のことを覚えていて下さい」ってありませんか?そういうあんたは覚えているんかいな?(笑)私は自分の保育園・幼稚園の頃のことなどほとんど覚えていません。自分でもできていないことをお願いしてもね。
2、説教臭い
こういう挨拶も多いですよね。お祝いなのか、説教なのか分からない人。人生でこれが大事だとか。子どもに親や先生に感謝をしろという挨拶もこれに含まれると思います。自分が先生に感謝するのはいいですが、子どもに感謝しろというお説教は挨拶には不要です。
3、長い・難しい
これは、他でも言われていることですが、卒園児が理解できる言葉で、長くしないことも重要です。卒園児の集中力が途切れてしまいますし、卒園式のタイムスケジュールが押してしまうこともあるのでこれもNG。
では、どうしたらいいか?私が心がけたのは次の点
1、話すことは1つ
この挨拶で伝えたいことは何か、1つに絞ることです。保育園の6年間(幼稚園の3年間)を振り返るといろんな思いが出てきますが、テーマは1つに絞ると子どもにも分かりやすいし、時間も長くならずに済みます。また、感動を呼ぶこともできます。
2、子どもに語りかける
保護者や先生も聞いているのですが、あくまでも子どもに話しかけることを基本にします。伝わる言葉遣いで。途中で口調をあらためて「先生方には・・・」とか「保護者のみなさんにおかれては・・・」とか別の話をし始めないこと。これをすると型にはまった挨拶です。
3、500字でまとめる
挨拶の文字数としては目安は500字くらいが保育園・幼稚園の卒園式には適当な気がします。あまりに短いと内容がなくなるので最低400字くらい。長くても600字。ゆっくり話して2-3分くらいになります。これなら卒園児の集中力も途切れません。私の場合、昨年は550字、今年は450字でした。
4、起承転結を意識する
メリハリがあった方がいいと思います。例えばこんな感じ。
「起」で、まず挨拶で何をテーマにするのかはっきりさせます。
「承」では、テーマに繋がる具体的なエピソードを話します。子どもの受けを狙うならここのパート。ただあくまで卒園式ですので受け狙いはちょっとにしましょう。
「転」では、話してきたテーマが卒園という節目でどう変化するのか話します。
「結」では、最後はポジティブにお祝いの言葉にまとめます。
もう少し具体的にはこんな感じですかね。
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「テーマ(タイトル)」(起)
挨拶の最初は、挨拶のテーマをいいます。詩とか絵本のタイトルを付ける感じです。
パート1(承)
具体的なエピソードを話します。運動会でこんなことがあったとかです。ただエピソードを紹介するのではなく、友情なら友情、そうした最初のテーマにそって話すことが大事です。最後の「転結」への伏線にします。子どもたちに受けを狙うなら、思い出深いテーマやちょっとおもしろいエピソードを入れてみてもいいじゃないですかね。また、園や先生が力を入れてくれたことをさりげなく盛り込むと先生にも間接的に感謝の気持ちが言えると思います。
パート2(転)
卒園で変わることを盛り込んで「転」にします。卒園すると会えなくなるとか、とかネガティブなことでもうまく言葉にしてみるといいと思います。ここは保護者をショックというか悲しませる部分。
パート3(結)
卒園で変わることもあるけれど、変わらないこと、在園中に身に付けたことなどを示してまとめます。友情は変わらないよね、とか卒園で起きるネガティブなこと(転)もあるけど(承)であったエピソードがあるからポジティブになれるよね、という感じです。「転」から「結」にかけての「だけど」という展開が感動を呼びます。
ご卒園おめでとうございます。(これは最後に言う)
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全体に挨拶と言うより、卒園に関する絵本か詩を書くというイメージですかね。実際に絵本を参考にしてもいいと思いますよ。同じ言い回しを繰り返したり、七五調でリズムよく話すなどの工夫があってもよいかも。
話す時はゆっくり、間をしっかりとって話すといいと思います。原稿が短いので、ここはじっくり聞かせましょう。
人と違う感動させる卒園式の挨拶がしたい、型にはまらない挨拶がしたい人は参考にしてみて下さい。ただ、先生への感謝の言葉がなかった!とか保護者への感謝の言葉がない!という苦情が出るかもしれませんし、キザだと言われるかもしれません。その辺は自己責任で。
偉そうに書きましたが、100%成功しているわけでもないです・・・これ以上具体的な私の挨拶を書くと身元がばれるのでここまで(笑)。
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